ここ数年、大きな台風による風水害や地震などの自然災害が毎年のように日本各地で起こっています。
災害というのは、いつどこで起こるかわかりません。
そして、いざ災害が起こってから「いつもの薬がない」「調子が悪くなったけどどうしたらいいかわからない」などと慌てても遅いのです。
[chat face=”profile-nico100.jpg” name=”YURALICA” align=”left” border=”red” bg=”red”] 備えあれば憂いなし、ですね。[/chat]
普段から災害が比較的多い地域の方はもちろんのこと、ほとんど災害のない地域にお住まいの場合も、ぜひ参考にしてみてください。
■目次
1 自分の病歴リストを作っておく
災害時の医療支援で困ることのひとつが、「どんな病気で通院していたかがわからない」という点です。
こんな場合に役に立つのが、「自分の病歴リスト」です。
「自分の病歴リスト」があると、
- かかりつけ病院が被災して閉鎖されてしまった
- 遠隔地に避難した
- 引越しした
など、いつもとは違う病院にかかることになった時にも便利です。
病歴リストに書いておくとよいこと
「病歴リスト」に書いてあると役に立つのは、
- 現在の病名(主治医の先生に聞いてみましょう)
- 入院歴(いつ、どんな病気でどこに入院したか?)
- 手術歴(いつ、どんな病気でどんな手術を受けたか?さらに人工関節やステント、ペースメーカーなど人工のものが身体に入っているかが分かるとさらに良い)
- 今飲んでいる薬の名前(お薬手帳のコピーでOKです)
などです。
そこまで詳しくなくても、
平成〇〇年:膝の手術 人工関節 ××病院
くらいわかれば充分です。
ちなみに、年代が分かると助かるのは、特に人工関節などの人工物の場合、年代によって材質が違うからです。
どうして病歴リストが役に立つのか?
たいていの場合、高齢の方でも自分のかかっていた病院の名前は覚えていることがほとんどです。
ところが、いざ「どんな病気でかかっているか」と聞かれると、答えられない方が非常に多いのです。
さらに、自分が飲んでいる薬について、
- どうしてその薬を飲んでいるか
- 飲んでいる薬の作用・副作用
について理解している方は非常にまれです。
薬の現物がなくても最悪、おくすり手帳のコピーがあれば、何となく病名の推察はできるものなのですが、避難所にある限られた薬品の在庫から薬を処方する場合、
- くすりのアレルギーがある
- 手術したことがある
- 腎臓や肝臓が悪い
などの情報があった方が、より安全に処方できるのです。
災害時には、かかりつけの病院が機能しないことがある
「何かあったら病院に聞けばいい」と思っている方も多いと思いますが、災害時には病院も当てになりません。
かかりつけの病院が万が一被災したら患者さんの情報がなくなってしまう場合があること、また病院自体は被災を免れても、救急患者さんが殺到したり、職員が被災したりで十分な機能を果たせない場合も十分あり得ます。
自分の病気については自分でわかるようにしておくことが大切です。
2 避難袋に病歴リストと常備薬を入れておく
最近は、ご家庭で避難袋を準備していることが多いと思います。
避難袋の中に、先ほど作っておいた病歴リストと、できれば今飲んでいる薬を1週間分くらい、ついでに痛み止めや咳止め・風邪薬、発作止めなど、いつも使っている常備薬を入れておくと良いです。
いつも飲んでいる薬が1週間分手元にあれば、その間に医療体制が整うことがほとんどです。
また、避難所という慣れない環境で体調を崩した時、いつも飲んでいる薬があるだけで安心感が違います。
3 主治医にいざという時の対処法を確認しておく
もう一つ、次に病院に行ったら、緊急時の対処法を主治医の先生に改めて確認しておいてください。
例えば、高血圧の方なら、
血圧がいくつ以上なら屯服の薬を飲む
などといった感じです。
いざという時の対処法を知っているとだけで、慣れない環境でも安心して過ごせます。
まとめ
台風や地震などの自然災害は、いつどこで起こるか誰にも予測がつきません。
いざという時にあわてないように、
- 自分の病歴リストを作っておく
- 避難袋に病歴リストと常備薬を入れておく
- 主治医にいざという時の対処法を確認しておく
の3つ、ぜひやってみてください。
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