秋から冬に季節が移るとともに、お風呂場やトイレで倒れて病院へ運ばれてくる方が増えてきます。
これは「ヒートショック」と呼ばれる現象です。
暖かい部屋から寒いところに急に行ったときなど、
温度差のある環境に身体がついていけずにおこります。
今回は、この「ヒートショック」に関係する住宅のリスク、
「暖差(だんさ)リスク」について解説します。
■目次
「暖差リスク」って、いったい何?
- 寒いお風呂やトイレ
- 暖かすぎる部屋
など、家の中の温度差が「ヒートショック」を起こす大きな原因として知られています。
そう、「ヒートショック」が起こる原因の一部は、あなたの家の構造やつくりにあるのです。
家の構造が原因で起こる家の中の温度ムラが起こす健康への危険性のことを「暖差(だんさ)リスク」といいます。
実は「暖差(だんさ)リスク」に最初に着目したのは、医療業界ではなく建築業界です。
建築業界では、新築住宅を建てる場合はもちろんのこと、断熱リフォームなどで「暖差リスク」をなくす試みが各地で行われています。
「ヒートショック」を予防するために、住環境を整えよう。
特に古い住宅でよくありがちな、「お風呂場と脱衣場、廊下」が寒いというパターンが「ヒートショック」の原因です。
予算が許せば、外へ逃げる熱を減らし家の中の温度を一定に保ってくれる「断熱」リフォームをおススメしたいところです。
断熱リフォームを行いたい場所
家から熱が逃げる経路としては、窓が圧倒的に多いとされています。
北海道や東北の一部では、二重サッシ(内窓・外窓と2枚ガラスがついている)がデフォルトになっていますが、関東以南だとなかなかお目にかかれないものだと思います。
そのような場合でも、後付けできる内窓の設置が可能です。
さらに予算が許せば、壁や床への断熱材の取り付け、床暖房の導入などの断熱改修を行うと良いでしょう。
断熱リフォームまでの予算はない、でもヒートショック対策を行いたい方へ
断熱リフォームのような大掛かりなことまでできない、という場合には、
- 窓にすき間テープや断熱シート・フィルムなどを貼り、少しでも外気が入りにくいように工夫する
- 脱衣場・浴室・トイレ、夜中に歩く廊下などに暖房器具を置いて、暖める
などの対策を取ると良いでしょう。
- トイレの個室内も暖かくすることを忘れずに。暖房便座を導入すると良い。
(トイレは基本的に、下半身裸で使うものですよね?)
暖房器具の選び方
また、暖房器具を選ぶにもコツがあります。
こたつやホットカーペットなど部分的に温めるタイプよりではなく、
部屋全体を暖めるストーブやエアコンなどを選びましょう。
部屋全体を暖める方が、血圧が安定するとされています。
まとめ
「ヒートショック」の原因となる住宅の危険性、「暖差リスク」について解説しました。
今すぐ家を建てたりリフォームしたりするのは難しいと思いますが、できるところから「暖差リスク」を減らす工夫をしてみてはいかがでしょうか?
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