今日は、気になるニュースというか、twitterでちょっと話題になっていたアプリをご紹介します。
全国版救急受診対応アプリ「Q助」です。
本日不整脈で動けなくなったとき、正直救急車呼ぶかくっそ迷った。けど結果このアプリ使って自分の緊急度がわかったのですんなり救急車呼べました。これ皆入れとこうな。あとこれで、今自分が倒れてる相手がどんな状況か冷静に教えてくれるから#Q助 pic.twitter.com/b6cF33qfPF
— HAL (@hal529) 2017年9月4日
■目次
全国版救急受診対応アプリ「Q助」って、どんなアプリ?
全国版救急受診対応アプリ「Q助」は、総務省消防庁が作成したアプリです。
”http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/filedList9_6/kyukyu_app.html″ツイートで紹介されているのはアプリ版で、iPhone版とAndroid版、両方が用意されています。
スマホがない方向けに、Web版もあります。
「Q助」の役割
全国版救急受診対応アプリ「Q助」を使うと、今あなたが困っている症状が、
- 今すぐ救急車を呼んだ方が良いものなのか(緊急を要する=命に関わる可能性のあるものなのか)
- 様子を見ても大丈夫なのものなのか
ということがすぐわかります。
全国版救急受診対応アプリ「Q助」のアプリを開くと、年齢や今の症状などといった、簡単な質問がいくつか用意されています。
タップして質問に順番にこたえていくと、
今の症状で救急車を呼んだ方が良いのか、それとも様子を見ていてよいのか、について
- 「今すぐ救急車を呼びましょう」
- 「できるだけ早めに医療機関を受診しましょう」
- 「緊急ではありませんが医療機関を受診しましょう」又は「引き続き、注意して様子をみてください」
の4段階で表示されます。
それとともに、「近くの病院がわからない」「通院の足がない」という方に向けて
- 厚生労働省の「医療情報ネット」につながり、近くの病院を検索できる
- 一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会の「全国タクシーガイド」にリンクしており、受診の足を確保できる
という優れものです。
これがあると、本当の重傷者の場合、逆に迷いなく救急車を呼ぶことができるようになります。
上のような「本来は救急車でくる必要がない」という救急車の利用のが数多くある一方、
意外に多いのが「病状的には本当は救急車で来てほしいけど、遠慮して救急車を呼ばない」というパターンです。
(というか、どちらかというと遠慮しないで救急車を呼んでほしい方に限って救急車で来ない…)
大事な命を守るため、「Q助」で「今すぐ救急車を呼びましょう」と言われれば、遠慮なく救急車を呼んでいただきたいと思います。
「Q助」が開発された背景とは?
- 重たい病気ではないのに、病院がわからないからと救急車を呼ぶ
- 通院の足がないからと、タクシー代わりに救急車を呼ぶ
- 歩けるし全然元気だけど、不安だから、とりあえず救急車を呼ぶ
などといった、緊急を要しない患者さんを運ぶために救急車が出払ってしまい、本当に救急車が必要な患者さんのところに行けない、といったことが全国で多発しています。
救急車が現場まで駆けつけたあと、病院まで運ぶのに要する時間も徐々に伸びており、本当に命に危険がある方が助からない可能性が出てきています。
少しでもそういったことを減らすため、消防庁はいろいろな努力をしています。
そのうちの一つが、この「Q助」です。
まとめ
(お役所がつくったにしては)意外と使いやすいアプリに仕上がっている、この「Q助」。
ダウンロードしておくと、自分の急病のときにはもちろん、
- 家族が目の前で急に倒れた
- 職場の人が具合が悪いと言ってしゃがみこんでしまった
などといった、急な場合にも使えますよ。
おまけ;「緊急を要する」という医学用語
医療関係者が「緊急を要する」という表現を使うとき、
それは「(放っておいた場合)命に関わる可能性のある」と解釈していただいて構わないと思います。
医療関係ではない方からすると、若干わかりにくく、遠まわしな表現かな、と思います。
救急外来などで「命に関わる=死ぬ可能性がある」とやたらに言うと、
そのほかの患者さんが不安に思うというデメリットもありますので、
だいたいこんな感じでぼかして話すことが多いです。
覚えておくと、それこそ救急車で運ばれてた時に役に立つでしょう。
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